当院は、岡山藩主池田光政(みつまさ)兄弟が、大伯母天久院(姫路城主、池田輝政公の妹)の
ために寛永8年(1631)から同12年(1635)にかけて建立した寺院で、開山は、鳥取龍峰寺開
山・江山景巴(こうざんけいは)和尚、諡名を無盡燈光禪師と言う。



 本堂は、桁行七間、粱行六間の単層入母屋造の桟瓦葺で、唐破風柿葺(こけらぶき)の玄関と共
に江戸時代の禅宗方丈建築の典型として国の重要文化財に指定される貴重なものである。
 方丈内部には152面におよぶ障壁画があり、狩野山楽(さんらく)・山雪(さんせつ)筆による「竹
虎図」、「梅遊禽図」、「籬草花図」、「牡丹・槇図」、「牡丹唐獅子図」等の金碧画を始め、「竹叭々鳥
図」、「山水人物図」等の水墨画で飾られ、杉戸には二十七面にも及び彩色画が描かれており、保
存状態も頗る良く創建当時の絢爛豪華さを今に伝え、日本絵画史上特筆される障壁画である。


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